東京地方裁判所 昭和52年(行ク)51号 決定 1977年11月04日
東京都大田区大森東五丁目六番一三号
原告
村上一人
右訴訟代理人弁護士
亀井時子
同
市来八郎
同
坂井與一
同
向武男
同
小池通雄
同
松井繁明
同
横尾順子
同
大川隆司
同
沢藤統一郎
同
小林和恵
右訴訟復代理人弁護士
船尾徹
東京都大田区中央七丁目四番一八号
被告
大森税務署長
右訴訟代理人弁護士
楠本安雄
右指定代理人
宮北登
同
海老沢洋
同
吉田和夫
同
藤井正信
同
辰尾明吉
右当事者間の昭和四四年(行ウ)第二三四号課税処分取消請求事件について、原告から文書提出命令の申立てがあつたので、当裁判所は、次のとおり決定する。
主文
本件申立てを却下する。
理由
一 原告は、「被告は昭和三九年度、同四〇年度及び同四一年度の原告に対する調査カードを提出せよ。」との裁判を求め、その理由として、右調査カード(以下「本件文書」という。)は、民事訴訟法第三一二条第一号に該当するので、本申立てに及ぶと述べた。
二 よつて、判断するに、本件文書については被告申出の証人源勇及び同村山勝太郎並びに原告申出の証人氏家定次がその存在及び記載内容に関し証言をしたことが記録上認められる。しかし、被告が本件口頭弁論又は準備書面において本件文書そのものを証拠として引用し、ないしは右文書の存在を引用した事実を認めるに足りる資料は何もない。そうして、本件文書について前記証人らが右証言をしたことにより、本件文書が民事訴訟法第三一二条第一号にいう「当事者カ訴訟ニ於テ引用シタル文書」にあたると解することは到底できないから、結局本件文書は右三一二条第一号の文書には該当しないものというべきである。
よつて、原告の本件申立ては理由がないからこれを却下することとし、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 三好達 裁判官 菅原晴郎 裁判官 山崎敏充)
〔参考(1)〕
提出命令の申立 (昭和五二年五月一七日付)
一、提出を求める書類
原告村上一人に対する昭和三九年度、同四〇年度、同四一年度の大森税務署作成の調査カード
二、右書類の保管者
大森税務署ないしは国税局訟務官室
三、立証趣旨
これまで原告は、被告大森税務署の原告に対する更正決定処分その為の税務調査には、憲法上(憲法第一四条)許されない不正な目的、つまり民商会員であるからという理由で行われたものであり、取消を免れないものであることを主張してきた。
この様な違法不当な目的の下に行われた本件更正処分、税務調査は、その出発点となつている税務調査の対象案件として、原告の正当に行つた申告案件を選定する過程においても、同様に右の不正な目的、民商会員であるからといつた違法目的の下に選定されているのである。
これまで、被告側の各証人は、調査対象案件として選定された原告の案件について、原告は、民商会員であるということを特に留意して税務調査に当るよう指示され、又、民商会員には調査の事前通知をしないといつた特殊な扱いを行つていた事実を認めている。
ところで、民商会員であるが故にかかる特別な扱いを受けた原告を、調査対象に選定した理由が、原告の調査カードに記載されていると被告側の各証人はいづれも証言している。
しかも、右証言は、いづれも、右調査カードには原告が民商会員である旨記載されていることを認めている。
右各証人は、右調査カードには、原告が調査対象案件に選定された「正当な理由」が、つまり、<1>事業規模に比較して過少申告であること、<2>申告書には、所得金額のみが記載されていて、収支の明細が明らかでないこと、<3>原告はここ数年間調査を受けていないことの三点の理由が記載されている旨証言している。
しかし、これらの<1><2><3>の事情が、原告を調査対象案件として選定した真の決定的理由とは思われない。
何故ならば、<2><3>の事情については、何も原告に限つた特殊な事情ではなく、非常に多くの納税者がその様な事情にある。また、<1>の事業規模については、原告は税務署から、事業規模について、従来から調査を受けていないのである。
従つて、被告側の各証人が証言している如く、真に前記調査カードに調査対象案件として選定した理由が記載されているのであれば被告は提出すべきなのである。
被告が、右文書の任意の提出を今日迄拒否しているのは、右調査カードが、証拠として裁判所に提出されれば、原告が民商会員であるが故に調査対象案件として選定された事実が白日の下にさらされるからである。
しかし、だからといつて、被告は右調査カードを秘密にしておく法的権利はどこにも存在しない。
〔参考(2)〕
原告準備書面 (昭和五二年七月一八日付)
昭和五二年五月一七日附の提出命令の申立について
一、本件提出命令の申立は、民事訴訟法第三一二条第一項の「当事者カ訴訟ニ於テ引用シタル文書ヲ自ラ所持スルトキ」の提出義務原因に基づいている。
被告は、従来、次の如く口頭弁論において主張してきている。
(1) 昭和四五年三月三〇日附の準備書面中(三丁裏)
「被告は、右各年分の確定申告が低調と認められたので、所部の係官に原告について調査を命じたが、…」
(2) 昭和四五年一二月二一日附の準備書面中(三頁)
「ところで、本件においては、原告が提出した昭和三九年ないし昭和四一年分所得税の確定申告は、事業所得金額の計算上当然記載すべき総収入金額および必要経費の各欄は、いずれもその記載を欠き(乙第一号証の一、二参照)所得金額の計算の基礎が示されていない。したがつて被告署長は、このような原告の申告に係る所得金額が真実のものであるかどうかを確かめる必要があると認め、租税の調査を行つたものであり、その手続きについても違法なものではない。」
(3) 昭和四八年一一月二九日附の準備書面中(二丁裏)
「しかしながら、被告が原告を調査対象として選定した理由は、…中略。 原告の確定申告が低調と認められたこと、確定申告書に記載されるべき総収入金額・必要経費の各欄の記載がないこと、および、それに加えて原告に対する税務調査が長期間行なわれていなかつたこと等を総合して調査の必要があると判断したものである。したがつて、原告が民商会員であるかどうかは被告の調査と全くかかわりのないことであり、これを目して被告が大田民商の組織破壊を意図してなした弾圧などと非難されるいわれはない。」
二、被告は、原告の確定申告を調査対象案件として選定した理由を左の如く主張している。
原告は、本件訴訟において、原告の確定申告を調査対象案件として被告が選定した理由は、右の如きものではなく、原告が大田民商の会員として活動していたが故に、あるいは、民商会員であるが故に、ことさら調査対象案件として選定したものであり、大田民商の組織破壊を目的とした税務調査であることを主張している。
かかる意図ないし目的をもつて、原告の確定申告を調査対象案件に選定し、調査することは、憲法第一四条の平等原則、憲法第二一条の結社の自由を侵害する違憲の調査であり、本件更正処分の取消事由に該当するものである。
何故なら、右各準備書面において列挙している選定理由は、いづれも、原告に限つた特殊な事情ではなく、非常に多くの納税者がその様な事情にある。又、事業規模については、原告は税務署から、事業規模について従来から調査を受けていないのである。
被告は右の如き意図ないし目的の存在を否定し、その主張を裏づけるものとして、調査カードに右の如き選定理由が記載されている旨の立証活動を積極的に証言している。
証人源勇、証人村山勝太郎、証人氏家定次等はいづれも共通して調査対象案件として選定した理由が調査カードに記載されている旨、証言している。
殊に証人氏家においては、本件における証人尋問の準備(打ち合わせ)の際に、右調査カードを訟務官室において示され、それに基づいて、右調査対象案件に、原告の確定申告が選定されたということを証言している。
三、本件調査カードに記載されているという右の事実の外に、ことさら原告が民商会員であることが記載されていると前記各証人は証言している。
これらの調査対象案件選定理由が記載されている事項及び民商会員であることが記載されている事項は、いづれも本件訴訟において、本件税務調査が違憲・違法なものであり、従って、本件更正処分取消事由に該当するものであるか否かを決定する重要な事実関係である。
この場合に、原告の申立に基づいて右文書の所持者である被告より、右文書を提出せしめることは公正なものである。
何故なら、被告は、本件調査カードを有利に利用している。しかも、かかる場合に、被告にとつて、調査カードの秘密保持の利益を放棄したものと認められる。
他方、被告は、右調査カードの存在を根拠として、被告の前記主張が真実である旨の心証を一方的に形成せしめる危険が存在していると言わなければならない。
この場合に訴訟関係当事者の公正を訴訟審理の中で保障していく為には、原告の批判にさらすことが採証上必要不可欠と言わざるを得ない。
〔参考(3)〕
文書提出命令の申立てに対する意見書(昭和五二年九月一三日付)
被告は、原告の昭和五二年五月一七日付け文書提出命令の申立て及び同年七月一八日付け準備書面における右文書提出命令の申立てに関する原告の主張に対し次のとおり意見を述べる。
一 提出を求められる文書(調査カード・以下「本件文書」という。)は、本件更正処分の違法性の存否の立証に必要ではない。
すなわち、課税処分取消訴訟において、課税処分の内容(実体)が違法とされ取消される原因となるのは、課税庁が認定、計算した課税標準等又は税額等が実際の課税標準等又は正当な税額等を超えていること以外には存在し得ないのである。
したがつて課税処分が、その内容において適法であることについては、課税庁は自らの認定計算した課税標準等又は税額等が、実際の課税標準等又は正当な税額等を超えていないことを主張すれば足りるのであり(東京地裁判決昭和四九年一一月七日訟務月報二〇巻一三号一七一ページ、東京地裁判決昭和五〇年三月一七日訟務月報二一巻五号一一四七ページ、東京地裁判決昭和五〇年四月一八日税務訴訟資料八一号二一九ページ参照)、原処分等の認識判断を記載した本件文書は、原告の所得税に関する単なる歴史的事実を記載したものであるから、本件文書は本件更正処分の適否を判断するに当たつて不必要なものというべきである。
二 また、原告は本件文書提出命令申立ての趣旨として、「原告が民商会員であるが故に調査対象案件として選定された事実」を挙げているが、「本件のごとく課税処分の多寡が争われている場合は、課税処分の違法性の有無は右処分において認定された課税標準又は税額が客観的に正当とされる数額をこえているか否かによつてのみ決せられるべきものであり、同処分が原告主張の意図によるものであるというようないわゆる他事考慮に基づくか否かは本来右処分の違法性の有無とは無関係な事柄というべきである」(東京地裁判決昭和四九年一一月七日訟務月報二〇巻一三号一七一ページ)から、原告の右申立ての趣旨自体失当であるというべきである。
三 本件文書は、民事訴訟法三一二条一号に規定する文書には該当しない。
1 右号の「訴訟ニ於テ引用シタル文書」とは、文書そのものを証拠として引用した場合、すなわち文書所持人が当該文書を証拠として引用する意思を明らかにした場合に限るものと解されているのである(兼子一著、民事訴訟法条解七九三ページ、法律実務講座第四巻二八三ページ)。
右号の「訴訟ニ於テ引用シタル文書」の意義を当事者が文書の存在を引用した場合の意味に解すると、例えば、仮に準備書面においてある文書の存在について一言半句でも言及した以上、たちまちにして当事者は、当該文書の提出を義務づけられることになるが、対立当事者に、そのような不利益を負担させるに足る合理的な理由は見出せないのである。したがつて「訴訟ニ於テ引用シタル文書」の意義を当事者が文書そのものを証拠として引用した場合、すなわち口頭弁論や準備手続において文書を証拠として提出する意思を表明した場合の意味に解すべきである。また、当事者は自己に有利な場合に文書を証拠として提出するのが通常であるから、当事者がいつたん文書を証拠として提出する旨の意思を表明した以上、当事者に提出義務を負担させてもその不利益はさほど大きくなく禁反言の法理に照らして、そのような措置は是認できるところである。
このように「訴訟ニ於テ引用シタル文書」の意義を当事者が文書そのものを証拠として引用した場合の意味に解することによつて、はじめて民事訴訟法三一二条一号は合理的な制度として理解できるのであり、同条号は、そのように解するのが正当である。そして本件文書は右の場合に当たらないことは明らかである。
2 また仮に一歩譲つて「当事者が口頭弁論において自己の主張の助けとするためとくに文書の内容と存在を明らかにすることを指すもの」(東京地裁昭和四三年九月一四日決定判例時報五三〇号一九ページ)と解したとしても以下に述べるとおり、被告は、その主張において本件文書の内容と存在を明らかにしたことはない。すなわち被告申請証人源勇、同、村山勝太郎、及び原告申請証人氏家定次の証言中、本件文書の内容・存在が一部明らかにされてはいるが、それらは主として相手方の反対尋問又は、原告申請証人に対する主尋問によるものであり、被告が積極的に本件文書の内容・存在に言及したものではないのである。
したがつてこのような場合にまで被告が提出義務を負う合理的理由は見出せないのであるから、本件文書は、民事訴訟法三一二条一号に当たらないものであるというべきである。
3 また、提出義務の成立要件として、当該文書を引用する者は訴訟当事者に限られるのであり、訴外証人が当事者の所持する文書の内容を引用して証言を行つた場合でも、それだけでは提出義務の問題は生じないとされているのである(法律実務講座第四巻二八三ページ、二九四ページ)。
原告は昭和五二年七月一八日付け準備書面で訴訟で引用した文書に関しるる述べているが、被告は従来準備書面において本件文書を引用して主張したことは全くないのである。
四 本件文書は所得税法二四三条によりその公表ができないものである。
本件文書は、もつぱら被告内部における自己固有の行政事務執行の便宜上作成され、自己使用のためのみの内部文書であるとともに、本件文書には税務当局における調査方法(手法)、あるいは、当該調査に参考となる第三者の課税事績等が記載されているので、これを公表することによつて、税務当局がどのような方法で調査したか明らかになり、また第三者の秘密に属する事項等を公表することになるので、まさに所得税法二四三条により公表できない文書なのである。
そして民事訴訟法三一二条の文書提出義務は、裁判所の審理に協力すべき公法上の義務であり、基本的には証人義務と同一の性格のものと解されるから、それを公表することが法律の規定により禁止されている文書については提出義務を負わないものである(東京地裁昭和四三年九月二日決定・判例時報五三〇号一三ページ参照)。
五1 原告は本件文書には、原告が民主商工会会員である旨の記載がありそのことが調査対象案件の選定過程においても考慮されている、と主張される。
しかしながら被告税務署長は税務事務の執行の便宜(説明会等を開催するに当たつての連絡など)のため、納税者の所属する業種団体、並びに地域団体等を、は握でき得る限り本件文書に記載しているのであつて、その意味において民主商工会についても当然記載しているものである。
民主商工会だけを、差別的に取扱つて、特にその団体名を記載したということではないのである。
2 被告税務署長は適正な租税負担実現のため過少申告の疑いが存在する場合のみならず、そのような疑いが当初から明らかでない場合でも、申告の真実性・正確性を確認するため、質問検査権等の調査を行える(大阪地裁判決・昭和四九年一〇月二九日、訟務月報二〇巻一三号・一三八ページ参照)のであり、それを前提として税務署長の合理的判断により調査対象案件の選定を行つているのである。そして本件の場合過少申告の疑いが存在する等、税務署長の総合的合理的な思考判断過程において、原告を調査対象案件に選定する必要を認めたものにほかならないのである。
そして税務署長が税務調査を必要と認め質問検査権等に基づく調査を実施する一連の過程は、申告納税制度を担保し、適正な課税を実現するための行政手続であり、民主商工会の会員であるが故に税務調査が必要であるとか、あるいは、民主商工会の会員であるが故に税務調査が必要でないという考慮が当該一連の過程に介在する余地が存在しないことは明白である。
被告は本件文書に選定理由が記載してあるからとか、民商会員であることが記載されているからという理由で本件課税処分を行なつたものではないのである。
六 よつて、原告の本件申立ては、理由なし、あるいは不適法として却下されるべきである。
〔参考(4)〕
原告準備書面 (昭和五二年九月一三日付)
昭和五二年九月一四日附の被告の「文書提出命令の申立てに対する意見書」について
一、被告は、「課税処分の取消訴訟において、課税処分の内容(実体)が違法とされ取消される原因となるのは、課税庁が認定、計算した課税標準等又は税額等が実際の課税標準等又は正当な税額等を超えていること以外には存在し得ない」と主張している。
しかし、課税処分取消訴訟の対象(違法・取消原因)は、右の如く限定される必然性はない。
右の被告の主張によれば、課税処分という国家の行つた行政処分が、憲法に違反する内容を有していた場合であつても、本取消訴訟の対象ではないとする驚くべき主張である。
又、課税標準についても、憲法に違反するそれの場合には、取消の対象になるはずである。
ここでいう課税標準は、勿論、税額を算定する基礎となる所得を算定する過程全体を貫ぬいているものであり、その過程は、憲法・法律に違反するところがあつた時には、その過程の最終的到達点である課税処分は取消を免れないものである。
殊に、その過程における違法が、誤つた所得の算定を導き出す大きな要因となつている時は、尚更である。
本件について言えば、合理的な理由もないにも拘らず、原告が民商会員であるというただその事のみを真の唯一の理由として(被告は、この真の理由を隠蔽する為に調査カードに正当な選定理由が記載されていると主張しているが)、調査対象案件に選定し、民商会員であるということを理由に、突然の事前通知もせずに、臨店調査をし、民商会員であるということを理由に、原告に対する調査を基礎にすることなく、直ちに反面調査に入り、実額から程遠い所得を算定するに至つたのである。
右に見られる如く、被告の原告の所得を算定する過程は憲法第一四条の平等原則に違反する意思の下に一貫して行われているのである。
本件調査カードは、右の違憲な意思に貫かれた所得算定過程の出発点となつているものである。
単に、被告の把握した所得の多寡が問われれば、それで事足れりというものではない。
国家の主権者たる納税者に対する行為(行政行為)は、如何なる意思、目的、たとえ、それが憲法に違反する意思、目的のもとにおいて行われていても、右行政行為の効力に影響がないのであれば、自主申告制度の下における納税者の権利は、全く形骸化されたものとなるであろう。
従つて、原告が提出を求めている本件調査カードは、本件更正処分の違法性の存否に重大な関連を有しているのである。
二、本件調査カードは、所得税法第二四三条により公表はできないと、被告は主張している。
しかし、証人氏家定次は、いうまでもなく一民間人であり、税務署員ではない。又、原告側の申請した証人であり、証人として尋問される数日前に、右調査カードを閲覧の上、本法廷に出頭しているのである。
このことからみても、税務署員以外には見せないという被告の主張は、全く道理に反するものである。
しかも、本件調査カードは、第三者ではない原告の調査カードの提出を求めているのである。
被告は、税務署の調査手法が記載されていると主張しているが、そもそも税務署の行つている調査手法が、主権者たる納税者に何故秘密にされなければならないのか全く理解に苦しむところである。